英国のグラフィックソフトウェア開発企業で、Affinity Designer、Photo、Publisherを販売している。Illustrator、Photoshop、InDesignに対抗する買い切り型の製品である。

サブスクリプションに疲れたプロフェッショナルは、プロ級のツールに対して買い切り価格を支払うだろうという読みだった。独立を保ち、均一価格を維持し、永続ライセンスを販売するという方針である。

自己資金による非公開企業である。Serifはベンチャーキャピタルを受け入れずに1987年からグラフィックソフトウェアを開発してきた(CG Channel)。

Serifは1987年以来、低価格のデスクトップパブリッシングソフトウェアとコンシューマー向け画像編集ソフトウェアを手がけてきた。2014年、プロのアーティスト向けのベクターツールであるAffinity Designerを買い切り型としてリリースした。これはちょうど、Adobeがユーザーをサブスクリプション専用のCreative Cloudへ強制的に移行させた時期に重なった。ライセンス変更に怒ったデザイナーたちが初期の支持者となった。3年後、Serifは新たなプロ向けスイートに専念するため、従来の全製品を終了した。

スイートはDesigner、Photo、Publisherの3アプリに成長し、2024年までにWindows、Mac、iPadで300万人以上のユーザーに利用されていた。月間約1億7000万人のユーザーを持つもののプロ向けデスクトップツールを持たないプラットフォームであるCanvaは、取引の「数か月」前にSerifへ接触した。Serifは、接触を受ける前は売却は「まったく念頭になかった」と述べている(Serif FAQ、CG Channel経由)。

2024年3月にCanvaに「数億ポンド」で買収された(Bloomberg、The Verge経由)。一部の報道では約3億8000万ドルと伝えられた(CG Channel、TechCrunchを引用)。Serifの英国の従業員90人はCanvaに加わった。

タイミングがすべてだった。プロ向け製品ラインは、まさにAdobeがユーザーにサブスクリプションを強いた時期に投入されたため、不満を抱えて待ち構えていた市場が存在していた(CG Channel)。

買い切り価格が信頼のシグナルとなった。永続ライセンスは、プロフェッショナルが支持したい反Adobeの表明として機能し、口コミをさらに増幅させた。

37年にわたる非公開・自己資金による運営があったからこそ、プロ向け製品ラインを投資家の出口圧力なしにゆっくりと構築できた(CG Channel)。

強い立場での交渉が可能だった。売却はそもそも計画になかったため、Canvaは予定外の売却に値する価格で会社を買う必要があった(Serif FAQ、CG Channel経由)。

巨大企業が価格体系の変更で顧客を遠ざけたときは、価格で対抗するのではなく、その正反対を体現することだ。均一価格、永続ライセンス、そして堀となるファンベースである。

2026年9月時点で、AffinityのアプリはCanvaの所有下で運営を続けている。Canvaは、製品は自社のウェブプラットフォームとは別個に保ち、両者の間で「軽量な統合」を行うと述べ(Cameron Adamsインタビュー、The Verge経由)、直ちに永続ライセンスを維持すると公に約束した。Canvaの公表した目標は、Affinityを用いてプロのデザイナー層を獲得することだった。これは自社の簡素なウェブツールでは届かない分野である。Serifの英国の90人のチームはCanvaに移り、1987年創業の歴史ある企業は独立した事業体としては存在しなくなった。

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出典

  1. Canva acquires Affinity to fill the Adobe-sized holes in its design suite The Verge · theverge.com ·
  2. Canva acquires Adobe rival Serif to expand its graphic design software portfolio SiliconANGLE · siliconangle.com ·
  3. Canva acquires the Affinity tools CG Channel · cgchannel.com ·