事業内容
EVやスマートフォン向けではなく、再生可能エネルギーの貯蔵と電力網の負荷平準化向けの亜鉛イオン電池
賭け
亜鉛イオン電池は、欧州に豊富に存在する亜鉛を用いて、2〜10時間の貯蔵をリチウムイオンより安価かつ安全に担える
初期資本
1500万ユーロ弱、うち800万ユーロ超がEPIC工場向けにスウェーデンエネルギー庁から拠出された
創業の経緯
2018年、Mylad Chamoun博士がストックホルム大学での博士課程中に亜鉛イオン化学で画期的な成果を上げ、元同級生のSamer Nameer博士と組んでEnerpolyを創業した。両氏は、リチウムイオンが競争力を持たない2〜10時間貯蔵の市場に空白があると見ていた。
起きたこと
Enerpolyは、亜鉛負極、二酸化マンガン正極、水ベースの電解質を用い、負極・正極・電解質・セパレーターの設計を見直すことで、亜鉛イオン電池のデンドライトと容量劣化の問題を解決したと述べている。2024年7月には、破綻したスタートアップNilarから乾式電極設備を購入した。同社は2024年にシリーズAを完了する計画だと述べていた。
その後の展開
2024年9月2日、同社はストックホルム北部にEnerpoly Production Innovation Center(EPIC)を開設し、初の亜鉛イオンメガ工場と銘打った。試運転は開始されており、最初の電池は翌年に期待され、生産能力は2026年までに100MWhに達する計画で、その先にはギガファクトリーも構想されていた。
前提となる条件
リチウムイオンは2〜10時間貯蔵では競争力がなく、Enerpolyはこれを市場の空白と見ていた
亜鉛は世界的に豊富で、スウェーデンは世界の亜鉛埋蔵量の約2%を保有しており、欧州のサプライチェーンを支える
スウェーデンエネルギー庁からの公的資金が調達資本の半分超を占めた
破綻したNilarから設備を購入したことで、新工場向けの乾式電極製造能力を獲得した
応用できる教訓
安価な化学は、既存技術が対応できないニッチで機能して初めて意味を持つ。EnerpolyはEVでリチウムイオンと争うのではなく、2〜10時間の領域を選んだ。
その後
2024年9月2日時点で、EPICはストックホルム北部で試運転中であり、最初の電池は2025年に期待され、100MWhの能力は2026年を目標としていた。同社は2024年にシリーズAを完了すると述べていた。
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出典
- Swedish startup bets big on zinc-ion batteries with world's first megaplant The Next Web · thenextweb.com ·