Rondo Energyはゼロカーボンの産業用熱を販売している。トースター式の電熱エレメントで耐火レンガを1,000°C超に加熱し、蓄えた熱を蒸気にしてエタノール工場、蒸留所、化学工場、セメントキルンに供給する。

工場はガスボイラーを、安価な再生可能エネルギーで充電するレンガ蓄熱電池に置き換える。熱のサービスとして購入する形なので、初号機ならではのリスクはRondoが負う。

MIT Technology Reviewによると、2024年10月までに約8,500万ドルを調達した。内訳にはBreakthrough Energy VenturesとEnergy Impact Partnersが支援する6,000万ドルのシリーズBが含まれる。戦略投資家にはRio Tinto、SABIC、SDCL、Siam Cement Groupが名を連ねる。

Rondo Energyは2020年、集光型太陽熱のベテランであるJohn O'DonnellとPete von Behrensによってサンフランシスコ・ベイエリアで創業された。目的は産業用熱の脱炭素化で、これは世界の排出量のおよそ3分の1を占める発生源である。水素や特殊材料ではなく、鉄鋼メーカーが1世紀にわたって使ってきた材料である耐火レンガに賭け、トースター式の鉄線で加熱する方式を採った。2023年3月、最初の商用ユニットである2MWhのRondo Heat Batteryが、カリフォルニア州ピクスリーにあるCalgren Renewable Fuelsのエタノール工場で蒸気の供給を開始した。1,000°C超の熱を蓄え、熱のサービスとして供給する方式である。

2024年、Rondoは米国と欧州の6つの産業拠点でのプロジェクトを発表した。イリノイ州とケンタッキー州のDiageo蒸留所、テキサス州のEastmanのプラスチックリサイクル工場、ドイツのCovestro化学工場、デンマークのGreenLabパーク、そして非公開の食品飲料施設である。2024年6月、Breakthrough Energy Catalystと欧州投資銀行は、これらの初号機設置のうち3件に対して7,500万ユーロのプロジェクトファイナンス(Catalystの助成金とEIBの融資)を約束した。これはパイロットと銀行融資可能な規模の間にある「商業化の死の谷」を正面から狙ったものだ。Canary Mediaは、EDPが最大400MWの風力・太陽光と組み合わせた最大2GWhの蓄熱電池の資金調達に合意したこと、またSiam Cement Groupがタイでセメント生産のパイロット建設を始めたことを報じた。

現在も稼働・拡大を続けている。MIT Technology Reviewは2024年10月、RondoがSiam Cementとともに年間2.4GWh分の蓄熱用レンガを生産しており、年間90GWhを計画していると報じた。食品、飲料、化学の顧客は2025年から2027年の間に商用ユニットの使用を開始する見込みである。

1世紀にわたり実証されてきた耐火レンガを使うことで、競合のエンジニアリング材料とは異なり、中核材料はすでに産業規模で安価に生産されていた。

熱のサービスとして販売することで、初号機ならではのリスクを顧客からRondoへ移し、リスク回避的な工場にとっての導入障壁を取り除いた。

Catalystの助成金とEIBの融資を組み合わせることで、技術が安くなるのを待つのではなく、真のボトルネックであるプロジェクトファイナンスに取り組んだ。

まずエタノール、食品、飲料に軸足を置くことで、セメントや化学に取り組む前に、蒸気要件が単純な参照設置事例をスタートアップに与えた。

初号機のギャップは技術の問題ではなく資金調達の問題である。熱のサービス提供と助成金・融資によるプロジェクトファイナンスを組み合わせればそれを乗り越えられ、銀行融資可能な1件のプロジェクトが次のプロジェクトを切り開く。

2026年9月2日時点で、Rondoはカリフォルニア州アラメダを拠点に事業を続け、産業顧客に熱のサービスを販売している。最初の商用電池は2023年3月からCalgrenで稼働している。Diageo、Eastman、Covestro、GreenLab、EDP支援のプロジェクトは2024年半ば時点で発表済みまたは建設中であり、Siam Cementはタイでセメントのパイロット建設を始めた。公開報道は2024年半ば以降のプロジェクトの状況や資金調達を明らかにしていないため、2025~2026年の導入実績はこれらの情報源からは検証できない。

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出典

  1. Rondo Energy Announces World's Highest Temperature Thermal Energy Storage AZoCleantech (Rondo Energy press release) · azocleantech.com ·
  2. Rondo Energy funding shows a new way across the climate startup 'valley of death' TechCrunch · techcrunch.com ·
  3. Rondo's heat batteries will soon be cleaning up factories in US, Europe Canary Media · canarymedia.com ·
  4. 2024 Climate Tech Companies to Watch: Rondo Energy and its hot bricks MIT Technology Review · technologyreview.com ·