事業内容
作物に自ら光学的なストレス信号を発させ、それを衛星、ドローン、トラクター、あるいはスマートフォンのカメラで読み取れるようにする、サンフランシスコのアグテック企業。
賭けの内容
植物に安全なタンパク質を遺伝子工学で組み込み、光学的信号を発させれば、どのカメラ、ドローン、衛星でも圃場規模で作物のストレスを読み取れるようになるという賭け。
初期資本
プレシードとシードを合わせて565万ドル。MS&AD Ventures(日本のMS&ADインシュアランスグループのベンチャー部門)が主導した。
始まり
Shely AronovとRod Kumimotoは2018年、サンフランシスコでInnerPlantを創業した。二人はトマトの葉にクリップで留める物理センサーから始め、その後、植物自身が光学的信号を発するようにする独自のタンパク質を開発した。この信号は、スマートフォン、ドローン、衛星カメラのフィルターを通して見ることができ、植物が水不足、栄養不足、あるいは害虫の攻撃を受けているときに発せられる。
起きたこと
InnerPlantは2020年、最初の製品InnerTomatoを発表した。Crunchbase Newsは2021年6月17日、同社がMS&AD Ventures主導でプレシードとシードを合わせて565万ドルの資金調達を行い、Bee Partners、UpWest、TAU Venturesが参加したと報じた。これは事業を加速させ、より広い作付面積の作物向けにInnerSoyとInnerCottonを開発するためだった。前年、チームは10人から14人に増え、温室を建設するためにカリフォルニア州デービスに実験スペースを開設し、最初の特許を取得、2件目は係属中だった。
個々の植物に取り付ける物理センサーでは、実際の農場の規模に比べて企業が集められるデータ量に限界がある。だからこそInnerPlantは、光学的に読み取れる信号へと方向転換した。
信号を衛星、ドローン、トラクター、あるいはスマートフォンのカメラで読み取れるようにすることで、InnerPlantは自社デバイスを出荷するのではなく、農家やパートナーがすでに持っている収集ハードウェアに便乗できる。
MS&ADインシュアランスグループ傘下の投資家がラウンドを主導したのは、InnerPlantのデータに農家以外の第二の買い手がいるからだ。すなわち作物保険会社であり、彼らは現在、比較可能なリアルタイム信号を持っていない。
応用できること
測定したい対象そのものに信号を発信させることができれば、自社のセンサーハードウェアを出荷する代わりに、すでに存在する流通網——衛星、ドローン、スマートフォンのカメラ——に乗ることができる。
その後
2021年6月の資金調達報道時点で、InnerPlantはInnerTomato製品を出荷済みで、特許を1件保有し2件目が係属中であり、新たな資本を使ってより大規模な商業作物向けのInnerSoyとInnerCottonを開発していた。
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出典
- Sensing Crop Needs: InnerPlant Lands $5.65M Funding Crunchbase News · news.crunchbase.com ·